葉酸(ようさん)の名前を耳にすると妊娠には欠かせない栄養、
または、胎児の発育に不可欠なものとして非常に有名ですよね。
ですが、最近では「うつ症状」に対する効果も期待されています。
実際に、国立国際医療センターが行った研究でも
妊娠だけではなく、うつ予防にも効果があると実証されています。
では、葉酸はどのようにうつの予防に良いとされているのでしょうか?
今回は、葉酸とうつの関係について詳しくお伝えします。
葉酸がうつに効果的といわれる理由
平成26年厚生労働省の調査で、うつ病の患者は
年々増加傾向にあり111万6千人と過去最多の患者数に。
そして、研究データによると抗うつ剤のみの投与と「抗うつ剤と葉酸」を
一緒に取った場合で比べてみると3割ほど効果が増えると報告されています。
このように、葉酸はうつの症状に効果的ということが証明されています。
葉酸は脳の神経に重要な役割を果たしていた
葉酸はビタミンBの一種で、基本的な働きは
赤血球が異常な状態になることを防ぎ、貧血の対策に効果があります。
さらに、最も大きな働きの一つに、
脳の神経に作用して精神面を安定させるというものです。
葉酸がセロトニンの合成に欠かせないことから、
うつによる落ち込みから立ち直るなどの重要な役割を果たしています。
三大神経伝達物質の一つで、睡眠や精神の安定などに深く関わっています。
そして、うつ病患者に多くみられることが食事の際の「葉酸不足」
この葉酸が不足すれば、脳の働きが不安定になり、
気持ちが落ち着かなくなりうつの症状悪化につながってしまいます。
これが、葉酸がうつに効果的といわれる理由になります。
★ 葉酸を使ってうつの症状が緩和された方にインタビューしてみました。
そして、なぜ葉酸を摂取しようと思いましたか?
Q2. 葉酸を摂取してどれくらい(日数)でうつの症状が
改善(緩和)しましたか?改善したうつの症状について教えてください。
A:ネットでいろいろと「葉酸」のことを調べ、
少しでもうつの状態を改善したいとの思いから摂取しようと思いました。
A:2ヶ月くらいはかかったと思います。
私の主な症状は、すぐ物にあたったり泣いたり大声をあげたりと
3歳児のような感じで毎日毎日暴れていました。ですが、葉酸を取るようになり
自分自身ではわからないですけど少しずつ変わってきたと周りから言われました。
私の症状は、比較的軽い方だったので改善しましたが、
すべてのうつ症状に効果があるとは言えないので、
優先順位としてはまずは、専門医の受診を考えられるといいですね。
A:ママ友の紹介で葉酸を知り、そして妻が購入してくれました。
A:この葉酸を取る前までは、うつ症状でかなり悩んでいました。
実際問題うつ病と診断されてからは家に引きこもることが多く、
更に通院回数が増え、症状が悪化し薬の量が増えていきました。
あまりにも改善しないので一度、病院を変えたいと思いましたが、
ママ友の紹介で葉酸のことを知り、少しでも改善したいとの思いから、
妻が私のことを思い、購入してくれました。
葉酸の味はあまり私の好みではなかったですが、3か月ほど飲んでいると
かなり調子が良くなりました。これからも体にもいいので飲み続けようと思います。
★ 一日に必要な葉酸の摂取量とは?
一日に必要な葉酸の摂取量は、
成人の男性女性ともに「200μg」が必要とされています。
ただし、高齢になればなるほど体に吸収される
栄養は減少していくために若い方より多く摂取する必要があります。
- 50歳~69歳では、一日「240μg」過剰摂取量「1,000μg」
- 70歳以上では、一日「240μg」過剰摂取量「900μg」
でも、必要な摂取量を見せられてもちょっとピンときませんよね?
では、葉酸を食品から摂取する場合、
どれほどの量を食べればよいのか具体的に見ていきましょう!
葉酸を食品から摂取する
葉酸の過剰な摂取は過敏症も引き起こしてしまうことも
あるのですが、葉酸の性質は水溶性で熱に弱く壊れやすいです。
ですから、生の食材を食べるよりも料理された状態では、含有量がかなり少なく
なってしまい、野菜を中心にした食事をしていても葉酸不足になりがちです。
この性質から、普通の食事だけでは過剰摂取になることはないです。
茹でても100gで葉酸をしっかり摂取出来る食材は?
- 枝豆…260μg
- アスパラガス…180μg
実際の吸収量は、この含有量のさらに半分になります。
生の状態の4分の1程度となることから、
相当量を摂取しないといけないことになります。
肉類から葉酸を摂取する
葉酸はレバーの部位が特に多く、
鶏のレバーは100gあたり1300μgになります。
苦手な人にとっては辛い食材ですが、レバーが好きな人は是非
取り入れたい食材です。毎日食べるとビタミンAの過剰摂取にもつながる
ので、できれば週に2日や3日など決まった日に食べるようにしましょう。
加工されていくと含有量は下がりますので、
加熱して食べる場合は先ほど紹介した4分の1の量で計算しましょう。
- 牛レバー…1000μg
- 豚レバー…800μg
野菜から葉酸を摂取する
生で食べる分には効率良く摂取しやすい食材です。
ここに挙げた野菜はモロヘイヤ以外は100gで100μgの含有量の野菜です。
- モロヘイヤ…250μg
- オクラ
- クレソン
- アサツキ
- サニーレタス
- 茎にんにく
野菜350gは相当量になりますので、
他の食材と一緒に食べるようにしてください。
例えば、野菜を入れたコンソメスープや味噌汁の場合は、
汁まで飲むようにして水に溶けた成分を摂るようにしましょう。
魚介類から葉酸を摂取する
葉酸を摂取するには、魚も欠かせない成分です。
以下の食材は80~160μgの食材です。
すじこは160μgを含有していますが、100gを食べるのは
塩分の量や食味でも大変だと思うので参考程度に見てください。
- イクラ
- すじこ
- ホタテ
- いわし
比較的生に近い状態や刺し身で食べる食材もありますので、摂取量を
補いやすい食材です。イワシやサンマは、焼き魚でもDHA・EPAの為にも
摂取したい食材ですから、日頃から心がけて摂取しましょう。
その他、果物にも100μg程度の量が含まれているので、
食後のデザートも楽しみに用意するといいですね。
ライチ、イチゴ、アボカド、マンゴーが80μg~100gを含み、
まるごと食べやすいのも魅力的です。
葉酸を効果的に取るには?
栄養を吸収させるには、一緒に摂ると効率がアップする成分があります。
葉酸の場合は、鉄分とカルシウムです。
うつの症状の改善にはヘム鉄もおすすめされているので、
サプリメントなど自分で摂取しやすい形で一緒に摂ると良いでしょう。
カルシウムは、食事の時に牛乳を取り入れたりすることでも
補いやすくなります。また、鉄分の不足は赤血球も不足してしまう
ので貧血も起こりますし、うつの症状に対して追い打ちになります。
葉酸は身体が赤血球を作り出す補助もしていますので、
この両方を摂取するのも身体を守り、疲労感を防ぐことにもつながります。
鉄の不足による症状とは?
- 疲労感
- 思考・注意力の低下
- 運動能力の低下
このような症状が代表に挙げられますので、鉄の不足についても
注意する必要があるということですね。また、うつ病かな?と
思っていても実は鉄の不足によって引き起こされている症状の場合も
あるため、病院での受診も併せて葉酸と鉄分の摂取を心がけて下さい。
葉酸の効果は、抗うつ剤の効果も
同時にアップさせるため症状の改善の効率も良くなります。
まとめ
葉酸不足と吸収の効率を良くする成分の不足は、
精神的な症状に大きく関わっている事が分かります。
普段の食事量では、吸収効率や調理時の損失で葉酸
を取っているようでも摂取量が足りないこともあります。
ですから、食事の量を増やすのが難しい時は、
「サプリメント」を使うなど工夫して摂取量を増やしてみましょう。